住宅ローンの固定金利は長期金利の水準などを参考にそれぞれの銀行が決めていますが、このところの長期金利の上昇を踏まえ、大手銀行の間で金利を引き上げる動きが出ています。
このうち「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「みずほ銀行」はいずれも今月、10年固定のローンで最も優遇する場合の金利を引き上げました。
日銀は先月28日に金融政策の運用を柔軟化し、長期金利の一段の上昇を容認することを決めましたが、今月分の金利には反映されていません。
ただ、日銀の決定を受けて今月に入って長期金利はじりじりと上昇を続け、今月23日には9年7か月ぶりに0.675%をつけました。
この影響で銀行の間では、来月適用する固定金利を引き上げる動きが相次ぐとみられます。
一方、変動金利は1年以下の短期金利を指標に設定されます。
短期金利は、日銀のいわゆるマイナス金利政策の影響を受けるため、日銀が長期金利の一段の上昇を容認しても直接影響は受けません。
変動型の住宅ローンの金利をめぐっては、ネット銀行を中心に0.2%台に設定するところも出るなど引き下げ競争が続いています。
住宅ローンの比較サイトを運営する「MFS」によりますと、今月の変動型の住宅ローン金利は、ネット銀行の平均で0.37%、メガバンクで0.4%となっています。